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Mooさんの畑、大丈夫?

Mooさんが住まれる長野県池田町や近隣市町村は25日夕方雹に襲われたらしい。
池田町のリンゴ農家の方は、「全滅だ」と肩を落としたと長野放送のニュースが伝える。

Mooさんのことだからその被害の有無などをブログに記されるものと思ったが、
今現在更新されていない。
あまりの被害に脱力状態になってしまっているのかもしれない。

なにしろ当該地区の皆様に心からお見舞い申し上げます。


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いい悪者の友情

昨日BSでだったかCSでだったか忘れたが、『科捜研の女』のある一回を見た。

ある悪徳高利貸しが殺される。
現場遺留品として地球上にはない物質が見つかり、宇宙人の、あるいは幽霊の仕業か
などと研究所員たちは軽口を叩く。また足跡(げそこん)が奇妙な経路を辿ることにも
悩まされることになる。

府警は被害者からひどい取り立てに遭っていたある未亡人へと辿り着き、
その夫の天文趣味を知り、さらに隕石のかけらをもらった経緯なども知ることになる。

若くして亡くなることになったその夫は、昔高校で天文クラブに所属しており、
ある星雲に惚れ込んでそれを観たいがために大きな望遠鏡のあるクラブに入ったのだが、
偶々新彗星を発見し、自分の名ではなく高校の名をそれにつけるのだった。
そして発見者の手柄として京都の天文台から記念品として隕石のかけらをもらう。

夫は息子(昴=すばる)と死に別れる運命を呪い、悲嘆に暮れたが、
死後にも昴と関わり続ける自分をイメージし、彼が成人するまでの十回分ほどの
誕生祝いメッセージを書き上げ、天文クラブ仲間に託し、誕生日のたびに投函して
ほしいと頼む。ペルセウス座流星群が極大になる八月中旬生まれの昴に、
夜空を見れば、流星になった「パパが手を振っているよ」とその手紙に書くのだった。

また、彼は死の床である人物に「息子に一番大きなバラを見せてやってほしい」
との願いを託し隕石のかけらを渡していたのだった。
それは彼がこよなく愛する、冬の大三角の中に位置するバラ星雲のことだった。

そしてこの隕石のかけらと願いを託された人物こそ、高利貸し殺害の犯人だー
マリコたちはいよいよその人物に迫る。

犯人は、地元の不良少年だったX(名を思い出せない)だった。

Xは昴の父が高校生の頃、京北町(京都北部の山間の町)でバラ星雲を天文部の
望遠鏡で見ているときに通りがかり、カツアゲをしたのだが、望遠鏡を自分で買うため
金を渡すわけにはいかないと拒否される。
若き昴の父は、さらに「僕はバラを見ているんだ」と言い、
Xは戸惑いながら望遠鏡を覗くー
そして以降二人には友情が芽生え、Xは昴の父に京北でバラ星雲を観測するのに
最適な場を教えるのだった。
そして月日が流れ、死の床で昴の父はXに隕石のかけらを渡し、夢を託した。

Xは、なんと、悪徳高利貸しの手下だった。
昴の母へのむごい取り立ての仕方も、高利貸しの非人間性も具に見ていた。
Xは隕石のかけらを握りめながら、「上司」を待ち伏せし、刺殺する。
昴が「パパは悪者をやっつけてくれるんだ」という言葉通り、パパに成り代わって。
そしてその場所からバラ星雲の位置を見つけようと乱れた足跡を辿る。
空が一番開け、冬の星座(大三角)が最もよく見えるところで、鳥居に背をもたれ、
星空を眺めた。

そのとき、彼のストールの繊維が石造の鳥居に付着する。
これが決定的な証拠となった。

かつての不良少年、そして現在高利貸しの手下であるXは、昴の父との関わりを
できる限り否定する。上司を殺したのも、自分の一存、昴の父やその家族のこととは
まったく関係がないと言い張る。

私はここで嗚咽してしまった。

脚本は岩下悠子さんによる。
『科捜研の女』の中でも最高のシナリオではないか。

昴役の少年俳優も愛くるしく、すばらしい演技だった。



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