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クサフジ愛でる多摩人、我ら

この頃は自作曲を上げていない。
それでも、だ。
私の駄文につきあってくださる方がとても多いのに驚かされる。

今朝の東京は濃淡のない灰色の雲が完全に天空を覆い、涼しい。
湿度もそれほどには感じないから、ジョギングなどをしている人も快適なことだろう。
それでもかなり陰鬱な感じの土曜の朝ではある。

Fly To Meという歌が去年の今頃降りてきた。
ミックスダウンしてすぐに散歩に出た。
おもしろいことに、今曲を聴いていると砧七丁目辺りの光景が憶い出される。
昔円谷プロが在ったところの周辺だ。
興味はないけれど、「シン・ウルトラマン」が上映中らしい。
「シン・ゴジラ」はCATVで観た。
特撮、CG技術がみごとで、ゴジラの東京破壊はかなりリアルな出来だった。
ゴジラもウルトラマンも、<生まれ故郷>の世田谷区砧には来ない(らしい)。
来たらおもしろいのに。

前にも書いたと思うが、登戸の某所に住みだしてもう5〜6年(?)のアメリカ人
宣教師夫婦と4人の子どもの「Life in Japan」というYouTubeチャンネルがどんどんと
登録者を増やし、それでもう生活できるのではというほどに稼いでいる。
長女次女は双生児で、チャンネル開設時は小さかったのに今やM中1年生。
よちよち歩きだった長男はN小の1年生になった。
布教こそが第一義での来日だと思うが、なにしろ日本の生活に順応し、
くら寿司にもくろがねやにもニトリにもダイソーにも足繁く通い、
子らはMacももちろん食べるけれど、チャーハンや焼きそばも大好きになっている。

彼らの住まいは多摩川の河畔も河畔、堤防決壊したら終わりというようなところだ。
住宅がとにかく手狭で、それだけがきっと不満だと思うけれど、
今のコンテンツをさらに充実していったら、それなりの住宅も買えるかもしれない。

私が彼らのビデオを見るのは、私が世田谷へ引っ越す前に住んでいた和泉多摩川の
condoと多摩川を挟んでまさに斜向かいに在る彼ら彼女らの家を根拠に、
Life in JapanとかTokyoというよりはLife in Tamaを営むその家族の営み方に
共感を覚えているからだ。

ゴッツくて、しかしやさしい目をしたおとっつぁんは、5人もの家族とのけたたましい
生活がある中でも、時に多摩川端を独り歩く時間を大切にしている。
子らはもうずっと多摩川の川原を遊び場にしてきている。
ラーメンもてんぷらも、寿司、とんかつ、焼肉も日本人と変わらず愛し、
外食の時にはきっと意見が割れているはずだ。

その4人の子らは、英語がネイティヴで、父母が敬虔なクリスチャンだということ
以外はまったく平均的な<日本の子>と変わらない。
一番年下の長男などは、日英両言語をおそらく家族内では最高度に使いこなせる大人に
育っていくだろう。

最新の動画では、多摩川の川原で今一番目立つクサフジの花が頻繁に撮影されており、
きっとアメリカにはない愛らしい花として親たちには珍しく、
しかし子らには当たり前の多摩川の野草として認識されていくのだ。

子らもいつか多摩を離れるときが来るだろう。
そして彼ら彼女らにはいつか多摩川の風光を懐かしむ時が来る。
めいめいが「多摩人」として今育っているのだ。


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