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RIP Phil Spector

Phil Spectorが亡くなったそうだ。
81歳、60年代から音楽産業に関わった者としては長生きの部類だろうか。
なにしろ彼の代名詞は「音の壁(the wall of sound)」だ。
Be My Babyなどを以てその革命的録音とmixing方法の嚆矢とする。

彼はBeatlesにも関わり、アルバムLet It Beのプロデュースをした。
Paulはその関与を嫌ったし、完成した音も気に入らなかった。
The Long and Winding Roadなどについては、「naked」と称し、
Philの音の付け足しやミックスを排したバージョンを出したくらいだ。
しかし、Philのバージョンの方が私は数倍好きだ。

JohnのアルバムIMAGINEも、GeorgeのAll Things Must PassもPhilのプロデュースだ。

Spectorとは東欧ユダヤ人=アシュケナージに見られるsurnameだ。
(さらに「アシュケナージ」とはヘブライ語でドイツを意味する。)
Philの祖父母はウクライナに暮らしていたが、1913年アメリカに移民したという。

Spectorという姓の語源は、ユダヤ学校の教師助手を意味し、
またsupervisorの意味もあるのだそうで、アーティストの音を編集していった
彼の仕事にぴったりだ。

しかし、specterと綴れば、英語では「幽霊」だ。
彼の少し不気味な容貌とfamily nameは、英語ネイティヴからすればこれまたぴったり
だったに違いない。

長く精神的な病を抱えており、2003年の女優殺しで服役中であり、
Covid-19による合併症で16日に亡くなったそうだ。

冥福を祈る。


「音の壁」ー
確かに革命的な音だった。
60年代中頃は正にこのPhil Spectorサウンドばかりだったような・・・。
60年代の音、だったんですよ、ええ。



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