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はっとび「捜査一課長」終わる

今、録っておいた「捜査一課長」最終回を見た。
・・・一体なんだ、これは。
そんなことを思っていたら、オーラスで大岩刑事部捜査一課長が言うー

「マンネリと言われても、変わりすぎと叩かれても、
未来は変えられる信じて、走り続ける我々の思いは永遠に変わることはない。」

直近の視聴率低下、ネガティブな批評へのアンサーなのだ。
この徹底した諧謔精神を私は高く、高く買いたい。

こんなワケのわからん刑事物は未だかつてどこにもない。
むろん本当に全くワケがわからん内容であったらドラマとして成立しようがない。
制作側の独り善がりというべき回があったことも疑いはないけれども、
総体として、出演者やスタッフたちの「大岩一家」ぶりは、
ドラマの背景に、あるいは、その基底に横溢していて、実に快いものだった。

内藤剛志さんと金田明夫さんのコンビは本当に最高だった。
お二人の実人生がこの一課長と管理官コンビの息の合い方に反映されているからこそだ。
斉藤由貴さんの演技もすばらしかった。
陽月華さんは・・・もっともっと見たかった!
そして<やりすぎ>の象徴笹川刑事部長の本田博太郎さんー
当代最高のベテラン俳優と言っていいのではないか。
彼の稀有なおかしみは語り継がれていくに違いない。

今回も、登場人物の名前遊び、容疑者リストに入った関係者の名が「秋野胡桃」、
すなわち<「飽きのくる」み>であったところが最後までくだらなくて清々しい。
大岩たちの捜査を具に見て自分のルーティン化した人生を打破するのだ。
(今思い出すといくつか噴飯の名があったが、はっきり思い出せるのは、
スーパーのクレーム担当の「九条菊子」で、本当に脚本家、どうかしてるぞレベル。
「九条」なんてお公家さんでなければ名乗れない姓だ。
あまりの<命名>に、それがおかし過ぎてドラマの筋が入ってこなかったくらいだった。)


凶悪事件が一件もない日が訪れることが大岩らスタッフの十年来の夢の実現だった。
実現しそうだったその寸前、事件が起こった。
そしてドラマはワケのわからないVR捜査中に終わる。
これを再びの「捜査一課長」スタートの予言と私は取りたい。
だとしたら、早く新シリーズを始めてほしい。
内藤さんも金田さんも、そして本田さんも、全員70歳を超えてしまう!

頼む、また「捜査一課長」、一年ほどのブランクで帰ってきてくれ!



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