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放送と云えばNHKラジオばっかりの日々で

今日も歩きながら聴いたNHKラジオの番組のこと。
今「聞き逃し」で配信されているコンテンツのうち興味あるものはほぼ聴き尽くし、
「ラジオ深夜便」の中、低山登りを勧める「登山家」の話を見つけた。

低い山ー
多摩川から見える比較的低い山(丘陵を除く)と言えば、やはり高尾山のような
奥多摩秩父山塊の関東平野から見た前衛峰ということになるけれども、
とても特徴的な形をした大岳山(おおたけやま、1266m、檜原村)とかが
取り上げられたらな、などと聴く前に思い、それがダメなら、全然低くはないが、
私が好きな山梨県大月市のハマイバマル(1752m)なんぞを取り上げてくれたら
愉快だなあ、とも。

すると、当たらずとも遠からず、ハマイバマルから北へ8kmほど縦走するとたどりつく
牛奥ノ雁ヶ腹摺山(うしおくのがんがはらすりやま、1990m)が紹介されたのだ。
読みの音数としては日本一多い山で、今かなり有名になっているらしい。
この山も狛江市の五本松あたりから見える。

出演者によれば、今年は丑年につき、「うし」にまつわる山を、と思ったらしい。
しかし該当する山は全国にたくさんあって迷ったらしいが、
ユニークな名前の牛奥ノ雁ヶ腹摺山に白羽の矢を当てたということだった。
さらに、おめでたい富士山がそこから際立って美しく見えるということもあるし。
ただ、ついぞ「牛奥ノ雁ヶ腹摺山、東京からも見えますよ」とは言わなかったのが
惜しまれた。

*

これでもう興味あるコンテンツは尽きてしまった。
なのに歩きは続いたので、「しかたがない」と(失礼)「上方演芸会」。
トリの噺家さんはまあまあだった。
終わってさらに「真打競演」。

ひどかった。
故・春風亭柳昇師の弟子のひとりの「新作落語」をやる<老練>噺家だったのだが、
くだらないシャレ、漫談ーしかも相当質の悪い散漫な話としか言いようがないーで
<お茶を濁し>、自分では上手いと思っているらしい石原裕次郎の歌を
フルコーラスで唄う。
お付き合いで拍手したり笑ってあげる鹿児島県の肝付町のみなさんはこころやさしい。

こんな程度で噺家としてやっていけるのだから、甘いものだ。
いや、どんな仕事も甘いはずはないのだけれど、
それでも、ただ堂々とつまらぬ独り善がりの「新作」落語を長くやっているー
その堂々たる恥のなさが芸なら、甘いとしか言いようがない。


古今亭志ん生さんの咄がいくつもYouTubeで聴ける。
コメントに「志ん生で落語は終わった」というものがあって、
確かに、噺家ってのは、落語ってぇのは、つまり志ん生で、志ん生の咄だ、と
言ってしまっても決して過言ではない気がする。
その志ん生の多面性のひとつひとつをそれぞれコントラスを強めにして特徴・藝に
した噺家として、三遊亭圓生や柳家小さんがいるというような感じだ。
春風亭柳昇さんだって、志ん生さんのナンセンス・ジョークに魅せられたに違いない。

志ん朝さん(志ん生の弟子で息子)や小三治さん(小さんの弟子)はその系譜の中、
なんとか独自の境地をとがんばった(がんばっている)方々だ。

柳家喬太郎さんや春風亭一之輔さんなども同じことだろう。
みんな志ん生がまずはお手本なのだ。

近頃ますますそう思う。



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