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つかのま山女、山男になれる村

私のウィークデイの楽しみはBSPの「グレート・トラバース3」だ。
先週まで長く北アルプスの百名山、二百名山、三百名山の回が続き、それらを全て踏破し、
今日は木曾の比較的低い三百名山の2座だった。

そんな中、BSPでは北アルプスが舞台のドラマ『山女日記』が佳境を迎えているし、
また別企画の百名山ものが放送され、おとといはU字工事が爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳に
登る回が放送された。

さらにCATVのCS放送では、北アルプスの山岳救助隊ものなども、なんだか途切れる
ことなく放送されるし、北アルプスの映像を見ない日はないというような今だ。
(NHK総合でも未明の時間帯「美しい日本の山々」というようなことで、
北アルプスの映像が定期的に流れているし。)

安曇野のMooさん宅へはもう何度も泊まらせていただいているし、
周辺の安曇平散策は何度もしたけれど、北アルプスの「き」の字にも行ったことがない。
Mooさんの住まわれる池田町の中学生たちは爺ヶ岳を遠足で登るというけれど、
それぐらいの中級難度未満の山ぐらいは一度登ってみたい。
そこからなら、鹿島槍ヶ岳を始めとする後立山連峰の数多い名山、また立山連峰、
穂高・槍ヶ岳の連なり、そして条件が良ければ富士山すら見ることができる(はず)。

NHKのドラマ『山女日記』では、架空の「北安曇村」村長(=若村麻由美・演)が
村の自然を生かす村づくりをしようとするのだが、ダム建設を推し進める有力議員と
対立してしまう。

村の経済基盤を安定化させるため村民はどうすべきなのかという問いを突きつけられて
いるのだが、これは普遍的なテーマだ。

グローバリズム(それに伴うパンデミックの急速で広大な蔓延)、
途上国も含めての生活水準を上げる営みに伴う地球温暖化などの問題で、
人類は自然を保全する道と経済規模を高止まりに維持したり拡大する道の分岐点にいる。
両立もありうるのかもしれないが、それはどういう方途なのか。

「北安曇村」は、近くに黒部ダムがあるくらいだから、治水や水利用でダムを造っても
さほどの抵抗はないのかもしれない。しかし、建設予定地にはオオワシが棲み、
ダム建設でそれが棲めなくなったら、生態系が崩れてしまう。

すばらしい自然の景観や温泉などを利用したケバケバしくないリゾート地として、
あるいは世界自然遺産に準じるような扱いを自らして、そう扱われるだけの価値が
ある自然を保全すること自体で「村おこし」をするというようなことになるのだろう。

さて、「村民」はどう判断するのだろう。
次回が最終回であるはずだ。

現実の話として、白馬村や大町市、池田町や松川村はこれほどまで北アルプスが
TVなどで称揚される現状を、自然をほぼ壊すことなく最大限活かしているのだろうか。

多くの人が来れば、どこだって荒れるのは必定、しかしそれでもその「荒れ」を
最小限にしつつ、都会人たちが山女や山男に束の間であれなれるマジカルな時を
提供できる「僥倖(よく使うな、このことば)」を最大限自覚しておられるか。

・・・余計なことを書いてしまったな。



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