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恒星間旅行ができる野蛮な知的生命?

今までも一回以上は書いてきたと思うけれど、私が今住むところは、
国際放映(Tokyo Media City)に遠くなく、またウルトラマン・シリーズを生み出した
旧円谷プロにも遠くない。
これらは東宝砧撮影所近くに造られる理由があったのだろう。

そのウルトラマンだけれど、私もチビの頃、まず『ウルトラQ』にハマり、
次にいよいよ『ウルトラマン』が始まり、そして『ウルトラセブン』と夢中になって
いったのだったが、その辺りで興味は失せ、その後のシリーズには無関心となった。

カネゴンやガラモンにはかなりのリアリティーを感じたのだけれど、
ウルトラセブン・シリーズになると「怪獣」の粗製乱造を感じるようになった。
あまりにも着ぐるみの質が悪いではないか、という想いだった。

人間が入っているというのは小学生にだってもちろん分かった。
それにしても、たとえ脚が腕が5本以上あろうが、入っている人の四肢がはっきり分かり、
それがカバーできない腕や脚はブラブラ、あるいはプラプラしていて、だらしない。
どんな異形であっても、中の人間の四肢が際立って、<着ぐるみミエミエ過ぎ>で、
全然リアリティーを感じないのだった。
また、怪獣の目が奥の40Wくらいの電球で光っているのも実に不自然で安っぽく、
まったく<子ども騙し>の造形だった。

ウルトラ・シリーズに並行して映画では東宝はゴジラをいろいろキャラクターを変えて
世に送り出していたけれども、ゴジラが「おそ松くん」のイヤミがする「シェー」を
やった時は子どもながら鼻白んだ。

まあ、踊らされない嫌なガキだったのだ。

だから踊らされている同級生らを目にすると「しょーもねーな」と憐れんだ。
「そろそろ大人の鑑賞眼を持ちませう」と。

次兄などとは「結局ウルトラQが一番怖かったし、現実味があったね」と語り合った
ものだった。


そんな時代から幾星霜、NHKのBSではその円谷プロのウルトラ・シリーズを
4Kリマスターとかして放送し始めた。
『ウルトラQ』はやはり現実感のあるミステリーものとして見ることができた。
しかし、それ以降はやはりすべての面で噴飯物としか言いようがないのだ。
「子ども向けの娯楽作品にそこまで本気で批判精神発揮したって」と大人気ないと
言われてしまうのだろうけれど。

なにしろー

恒星間旅行ができるほどの技術力を持つ「宇宙人」は、どんな手指で
その技術力を獲得、発揮したのか。
繊細な手仕事など一切出来そうもない手の形状をしているものばかりだ。

これは相当後年のアメリカ映画の『プレデター』でも感じたことだから、
あまり円谷プロを責めても仕方がないけれど。
プレデターは末期に核爆弾内蔵の自爆装置を、長い長いかぎ爪を使って危なっかしく
ボタン操作して起動させる。
こんな爬虫類のような手指で、どうやったらそんな技術力を獲得したのか。

恒星間旅行ができるような超高度文明が、地球のような、広大無辺の宇宙ならありふれた
惑星を、どうして侵略する理由を見出すだろう。

そこまでの文明に到達する知的生命は、互いの間での核戦争や自然災害など自分らに
絶滅の危機をもたらす危難を乗り越えてきたのだ。
天の川銀河の片隅の、ちっぽけな恒星の一システムにある惑星に住む、
まだ互いの殺し合いをして恬として恥じない哀れな生き物を征服して喜ぶような
低劣さなどあるはずもないのだ。


*

ウルトラマンよりトーホグマンだ!

Tohogman's Themeー King Reguyth & MNEMO (2020)
掲載終了


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