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親父が模範

今日から九月。
大雨の被害を受けた皆様にお見舞い申し上げます。

*

久しぶりに雨降りでない朝を迎えた。

成城9丁目のコンビニでcoffeeを買って、目の前の公園で飲んでいたら、
私と同世代&70歳代と思しき方々が5人ほどー
座って愛犬を撫でていたり、その犬と会うのを楽しみにしているらしい女性の方々は
ご主人様と会話し、また犬に話しかけたり。

ちょっと遠目にその様子をじっと見ていた男性は、コンビニへ徐に入って行き、
何か缶入りの飲み物を買ってきて、その3人足す1匹のところへ最接近し、
彼ら彼女らに話しかけるのかと思いきや、犬の飼い主のすぐ脇の椅子に腰掛け、
何も言わずに飲み物を啜る。3人と馴染みでは全くなさそうだ。
それどころか挙動不審なところも感じられるから、3人も警戒している様子だった。

違う男性がやってきて、園内に立つ木の前に立ち止まると、じっと幹を見つめる。
少しの間なら私だってやることだけれど、なんと1分、2分と微動だにせずに
ただ幹を見つめるのだ。

私が小学校を卒業したときの校長先生は、同じ年度限りで定年退職された。
中学生になって町中で先生を見かけることが度々あり、
その都度先生の急速な衰えを感じたものだ。
言い過ぎではあるけれど、廃人の風情すら感じた。

長年の毎日のルーティーンから解放されたのはいいが、同時に精神の張り詰めが
瞬時的になくなってしまい、そして緩みが甚だしくなってしまったのだろう。

そういう退職後の急激なボケが珍しいことではないと知ったのは後年のことだった。

成城9丁目の2人もそうなのかなと私は思った。
私ももちろん含めて、同世代の音楽仲間でそのようなメンタル上の緩みがはっきりと
進んでしまった者は幸いいない。
ミュージシャンにもルーティーンはあるだろうが、しかし、月給取りのそれ、
およびその頻回性と永続性については比較にならないだろう。

私の母方の伯父と叔父は小学校の校長を退職してから認知不全に陥りはしなかったが、
比較的早くに亡くなった。
私の父は、定年ちょっと前に地方公務員を辞めたが、なにしろマイペースな人で、
歴史研究や俳句が引き続きの趣味となって、タバコも酒もやるのに、87まで生きた。

私はどっちのパターンだろう。
むろんその2つのパターンしかないとすればの話だが。
それならどう考えても父のパターンだ。

父は裕福な商店の長男坊で、何不自由なく育った。
一方伯父と叔父は8人兄弟の中で育ち、苦学した。
そのことも大きいかもしれない。

*

さて、明日から1週間、遅い夏休みをいただいた。
會津のとある温泉旅館に今日は宿泊する。

いろいろとinspirationalなことが待っていることを願う。



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