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アメリカのあるハイスクール生徒会長選挙情勢

多分この比喩で間違っていないと思うー

2000年〜2010年辺りのこと、あるアメリカのhigh schoolでは、
生徒会などの活動で、やたら頭が良く弁が立つリベラルなアフリカ系男子と
その支持者たち、そしてまたずば抜けて成績優秀でミソジニーを許さぬ毅然とした
女子とその支持者たちが中心を成していた。

一方中産階級から転落して久しい白人家庭の子弟たちがいて、長く悶々としていたが、
ある裕福な家庭出身の、古き良き白人中心のアメリカ=南部的価値観を声高に言い、
リベラル派を罵倒し、女子たちを生意気と従順という2つの形容で分け、
前者を「nasty」と言って蔑む男子生徒が出てきて、それら忿懣を持つ白人男子たちの
絶大な支持を得るのだ。

「この高校はかつて偉大だった。ヨーロッパからやってきた我々の祖先の子弟が中心と
なって白人プロテスタントの価値観を守り、軟弱な旧北軍地域のリベラル派どもと
ずっと対立してきたのだ。しかし、1960年代の公民権運動以来、アメリカは変質した」
と言い放ち、自分らこそauthenticなアメリカンだと自認するプロテスタント系白人の
成績不良な者たちは、優秀な<colored students>に圧倒されてきた年月を呪い、
奮起し、生徒会長選挙で一度リーダーDonを当選させる原動力になる。

しかしこのDonはなにしろ素行が悪かった。自己愛が非常に強く、しかも頗る好色。
目立つことはやるが、地道な努力の要ることは結局中途半端にし、
生徒会の副会長を始め、意見相違が端から露見し、自ら任命したのに気に食わなく
なった役員の首をどんどん切って、なんと7割以上が更迭され、
あるいは辞任していくのだ。

次の生徒会長選挙では、Donはリベラル派のアイリッシュ系(つまりカトリック系)
白人男子に僅差で敗れるが、不正があったと選挙結果は無効だと訴え、
支持者に決起を促す。乱暴者揃いの支持者たちは生徒会室に乱入、死傷者すら出す。

彼らはさすがに一旦は静かになったが<復讐>の機会を待つ。
いよいよまた生徒会長選挙が近づき、リベラル派現会長Joeをこき下ろし、いじり倒し、
またその間自分への暴力沙汰が発生したが、それを切り抜けたことで勢いを得、
またJoeには心身が弱っていることもあって敵にもならないと嘲笑、
捲土重来は間近と思えたが、なんと、現会長は立候補をやめ、
アフリカ・アジア系(ジャマイカ人とインド人の血を引く)で法律にやたら詳しい
風紀委員長経験者の頭脳明晰なKamalaが後継候補となる!

すると高校の中で、白人リベラル派の生徒、そしてcoloredである生徒らはもちろん、
なんと「Make our high school great again」と一緒に叫んでいてくれたDonの
コアな支持者からも、Donの素行の悪さや支離滅裂な言動にうんざりし、
離反者が出てきてしまう。

アフリカ系生徒たちで構成される学校新聞記者らが主催する懇談会で、
Donは自分の過去の様々なracist発言を引用しての質問だったのに、
「Very rude」だと怒り、まともに答えず、大方の顰蹙を買う。

一方Kamalaは一躍反Don派の圧倒的な支持を得、
また先述の離反した旧Don派も糾合して、いよいよ校史上初のcoloredで女子の
生徒会長が誕生しそうなのだ。

Civil Warの南軍的なことを懐旧するのではなく、未来を志向するのだ、
後戻りはしない、とKamalaは力強く訴える。

ホニャホニャ。


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Club over National

どなた様なのか、この頃記事に対して「いいね」をくださる方(方々?)が
いらっしゃる。ありがとうございます。うれしく思っています。

*

TVは連日の五輪報道(義父の娘が朝ニュースなどを見るのでちょっと
見聞きしてしまう)、「Nipponすごいぞ、Nipponがんばれ!」で騒がしい。

何も冷笑してその画面を見ているわけではない。
私だって1964年の東京五輪をTVで幼くして見て、次のメキシコ大会ではサッカーで
日本が驚異の銅メダル獲得、小学生として狂喜乱舞した。
スポーツを通じての<戦い>は概ね清々しく、世界各国は戦争の代わりにこれで
紛争解決したらどうなんだなどとも初々しい感想を持ったものだ。

しかし、どの国も国威発揚第一のような印象を強くしていくと、冷め始めた。
ヒトラーがベルリン五輪でアーリア民族の優秀性を世界に見せしめようとしたのは
よく知られた事実だ。
今、各国の五輪への態度は明確に違うのだろうか?

国だ、民族だー それに属する誇りでアスリートたちは動くところもあるだろうし、
それに対し一概に鼻白むことだとは言わないけれど、
スポーツってそんなもんじゃないだろうという想いは強い。

メダルを獲得した日本のアスリートの中、他にも立派な方がおられるだろうが、
私が後々まで心から尊敬したのはスピードスケートの小平奈緒さんだけだ。
ライバルの李相花さんとの友情には心熱くするものがある。
彼女なら参議院議員でも、タレントでもなれて、稼げただろうに、
今は母校信州大学の特任教授になっておられるそうだ。
知性も優れておられるから(スポーツ推薦などない国立の信州大学教育学部に合格するし、
スケート留学先のオランダでオランダ語を2年でマスターしたという)だし、
なによりスポーツの何たるかを体現された人であり、
教育者としても優れておられるに違いない。
(同じスピードスケーターで「二頭流」の裏金議員のHとはえらい違いだ。)

茅野のご出身だそうで、結氷した諏訪湖で遊び、鍛えたか。
冬の晴れた日には、北東に蓼科山、東に八ヶ岳(赤岳)、
場所によっては南西はるかに富士山も全体が見えるはず。
御神渡りで有名なあの湖でスケートで遊びながら、もっと速く滑りたいという一心が、
とうとう平昌五輪で金メダルにつながったー
それだけではないだろうか。

彼女が主に感謝するのは茅野の(=長野県の)自然と支えてくれた土地の人々に
対してであろうし、だから「Nippon, Nippon! やまとなでしこの鑑」などと
祭り上げられても戸惑うばかりではないだろうか。
もちろん、茅野も信州大学がある松本もNipponの一部ではあるけれど。


まあ、国威発揚のためのスポーツは、私は願い下げだ。

浦和REDSの熱狂サポーターである治雄ちゃんが昔、
「おれはナショナル・チーム(サムライ・ブルー)には熱狂しない。
おれはクラブチームが好きなんだ」と言ったことがあるが、その意味がよく分かる。
クラブチームは多国籍だ。
Jリーグのクラブには、ブラジルや、東欧、ドイツ、韓国出身などの選手たちが混じる。
そういう混成チームが、本拠の街の応援に支えられ、それに応えようと必死にプレイする。

確かに、私にはナショナル・チームよりはるかにすてきに見える。



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フッサールでござーる

おとといの「打ち合わせ」だが、我が家の居間で3人、がっちゃんがギターを弾き、
スティックはテーブルなどを軽く叩き、私は歌ったー
大きな声を出すのはさすがに控えつつ。

3人でのこうした<集い>はG String時代以来。
歌った曲の中にもG-St時代のが2曲あって、自然、nostalgiaを高める。

がっちゃんはかつて世田谷は経堂に暮らしていたし、スティックも経堂に縁があった。
我が家から経堂は自転車で10分ほど、
また、G Stringのdebut albumで、また唯一のアルバムとなったOMNICHRONISMを
録音したのは世田谷区上用賀で、ここは家からやはり10分ほど。

がっちゃんが打ち合わせの後で駅への途上、虹を見たのは私には感激的なことだった。

私が属したVIA、EUROX、ELIXIR、G String、Deafening Daphne、
そして短い間だったが、RAJOYー
私の変遷は夥しいが、最後のRAJOYは「Rainbow Arching Just Over You」の
アクロニムで、対立点を結ぶ七色の架け橋、あなたへの励ましの光になりたいと
私が考えての名だ。

功くん主催の音楽会では、上記の、私が関わったバンドから多くのex-membersが
集ってくる。

まずはG Stringの5人のうち、3人が集まって、歌ったー
我が家で。

本番では関根安里くんが合流し、2曲でviloinを奏でてくれる。
今はProject Hydrangeaの仲間だ。
治雄ちゃんは都合あって参加できないのが悔やまれる。

DDのTake Me Back to the Daysをやるのだが、
彼のやさしいbass lineを聴きたかった。
主催の功くんが、この曲の仮ミックスを聴いてくれて、
「治雄ちゃんのベース、泣けるね。彼のやさしさが滲み出ている」と評したのが、
もう20年ほど前のことだ。

懐かしんでばかりでいよいよ年寄りくさいが、
でも「今」を生きているよ、仲間たちと、
対立点を虹の橋で結んで、七色のバンド(帯)になってー

「今=原印象」を「過去把持」「想起」と「未来把持」「予期」の帯にして。



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