ネット社会の功罪、いろいろ言われるが
起きてからネットニュースで去年1月起きた狛江市強盗殺人事件に係る
最初の公判の内容を読んだ。
この事件の現場となった家は私が狛江の多摩川へ行く、
あるいはそこから帰るときに必ず通るところに在る。
事件から数日間と記憶するが、その家屋前の道は時限的ではあったろうが
現場検証で通行できなかった。
そこに住まわれていた90歳女性がバールでおよそ10回も殴打され、亡くなった。
実行犯は「闇バイト」応募者の4人、指示役は例のフィリピン在住日本人犯罪集団
「ルフィ」の「sugar」だの「Kim」だの3人ー
Textメッセージや電話で「ボコ」して金のありかを聞き出せ、と。
最初の公判に臨んだのは実行犯の1人、石川県出身の当時19歳大学生。
ゲームで知り合った男が諸費用折半で同居させろと上がり込んできて、
約束を反故にし全く支払いをせず、金に困ってその男と犯行に加わったという。
私はこの事件以降、そのお宅を通るたびに合掌(自転車のときは片手だが)している。
「なんでこんなことするの」と90歳女性はバールで叩かれながら叫んだという。
本当にそうだ。
なんでこんな目に遭わなければいけないのか。
悔しく、悲しく、そして壮絶な痛みの中、絶命の時を迎えてしまった。
あらためて合掌。
今21歳となっている石川出身の元大学生は、殺人そのものには手を染めていない。
しかし、強盗致死の共犯としては罪を逃れようもなく、懲役23年の刑を宣告された。
石川の親御さんは絶望の淵に立たされたであろうし、今どうされていることか。
息子を東京の大学にまで出して、そしてこの<仕打ち>だ。
ゲームを通じての知り合い、闇バイト・・・
インスタントな関係性(つながり)。
「今の若者は」などと十把一絡げに言う気はない。
しかし、若者の一部にこの「インスタントなつながり」を結局自ら求めてしまい、
泥沼にハマっていくパターンは過去よりもまちがいなく増えているはずだ。
それはやはり、ネット社会であるからこそだ。
しかしもちろん、そのインスタントな関係も、同じネットで急速に深められうる。
私が例えば大学生だった頃、もし今のネット社会であったなら、
全く違う人間関係が築かれ、進展し、まるで違う人生コースが開いていただろう。
これは本当に疑う余地がない。
私が70年代終わり頃大学の国際政治研究系同好会で知り合ったXさんは
某県トップの高校からアメリカの高校への留学経験がある才媛で、
東京の住まいは管理人がいる下宿。
電話一本かけるのも、その管理人さんの冷たい反応を覚悟してのことだった。
むろん通話時間は短く、管理人さんが<傍受>していることも考慮しての会話だった。
圧倒的に<自己表現>の時間が限られていた!
今ならどうだろう。
「俺、ブログやってんだよね。読んで。」
「俺、曲作ったんだ。LINEにその音楽ファイル送るね。」
「この記事、すごいよ。Trumpのgibberish読んでみて。」
「今多摩川にいてね、すばらしい夕焼けだ。見て!」
Xさんとそれゆえより仲良くなれたかどうかは分からないけれど、
自己表現はほぼ十全にできたことだろう。
拒否されぬ限り、アンドおもしろいと思ってもらえる限り。
さて、そのXさんとはどうなったか。
書くのはやめておこう。
最初の公判の内容を読んだ。
この事件の現場となった家は私が狛江の多摩川へ行く、
あるいはそこから帰るときに必ず通るところに在る。
事件から数日間と記憶するが、その家屋前の道は時限的ではあったろうが
現場検証で通行できなかった。
そこに住まわれていた90歳女性がバールでおよそ10回も殴打され、亡くなった。
実行犯は「闇バイト」応募者の4人、指示役は例のフィリピン在住日本人犯罪集団
「ルフィ」の「sugar」だの「Kim」だの3人ー
Textメッセージや電話で「ボコ」して金のありかを聞き出せ、と。
最初の公判に臨んだのは実行犯の1人、石川県出身の当時19歳大学生。
ゲームで知り合った男が諸費用折半で同居させろと上がり込んできて、
約束を反故にし全く支払いをせず、金に困ってその男と犯行に加わったという。
私はこの事件以降、そのお宅を通るたびに合掌(自転車のときは片手だが)している。
「なんでこんなことするの」と90歳女性はバールで叩かれながら叫んだという。
本当にそうだ。
なんでこんな目に遭わなければいけないのか。
悔しく、悲しく、そして壮絶な痛みの中、絶命の時を迎えてしまった。
あらためて合掌。
今21歳となっている石川出身の元大学生は、殺人そのものには手を染めていない。
しかし、強盗致死の共犯としては罪を逃れようもなく、懲役23年の刑を宣告された。
石川の親御さんは絶望の淵に立たされたであろうし、今どうされていることか。
息子を東京の大学にまで出して、そしてこの<仕打ち>だ。
ゲームを通じての知り合い、闇バイト・・・
インスタントな関係性(つながり)。
「今の若者は」などと十把一絡げに言う気はない。
しかし、若者の一部にこの「インスタントなつながり」を結局自ら求めてしまい、
泥沼にハマっていくパターンは過去よりもまちがいなく増えているはずだ。
それはやはり、ネット社会であるからこそだ。
しかしもちろん、そのインスタントな関係も、同じネットで急速に深められうる。
私が例えば大学生だった頃、もし今のネット社会であったなら、
全く違う人間関係が築かれ、進展し、まるで違う人生コースが開いていただろう。
これは本当に疑う余地がない。
私が70年代終わり頃大学の国際政治研究系同好会で知り合ったXさんは
某県トップの高校からアメリカの高校への留学経験がある才媛で、
東京の住まいは管理人がいる下宿。
電話一本かけるのも、その管理人さんの冷たい反応を覚悟してのことだった。
むろん通話時間は短く、管理人さんが<傍受>していることも考慮しての会話だった。
圧倒的に<自己表現>の時間が限られていた!
今ならどうだろう。
「俺、ブログやってんだよね。読んで。」
「俺、曲作ったんだ。LINEにその音楽ファイル送るね。」
「この記事、すごいよ。Trumpのgibberish読んでみて。」
「今多摩川にいてね、すばらしい夕焼けだ。見て!」
Xさんとそれゆえより仲良くなれたかどうかは分からないけれど、
自己表現はほぼ十全にできたことだろう。
拒否されぬ限り、アンドおもしろいと思ってもらえる限り。
さて、そのXさんとはどうなったか。
書くのはやめておこう。
2024-09-08 10:02
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