國破山河在 城春草木深
連日のパリ五輪過熱報道、とは云え私はほぼ見ていない。
興味がない。
いや、熱狂している人がいらっしゃっても批判などする気は毛頭ない。
私だって過去には熱狂したもの。
*
長崎原爆忌に長崎市がイスラエルを招待しなかったことで、アメリカ、イギリスなどの
いわゆる西側の大国(NATOの主要加盟国)が欠席とか。
これらの国の人たちは、<善い戦争はある>と思っているんだろう。
長崎の戦没者全員の御霊がきっと、来てもらわなくてよかばい、とあの世で言って
おられるに違いない。
*
芥川也寸志さんの「Tryptique」のことを再三書いてきたが、
とうとうYouTubeで芥川さんご自身が指揮棒を振られているビデオを発見。
https://www.youtube.com/watch?v=kSPtIZ6Tmlk&list=LL&index=31
38'21"から始まる。
「Allegro」の、芥川さんの思ったテンポがとうとう分かった。
さまざまな楽団がさまざまな「allegro」解釈をしていたのでね。
この頃はIII章の50'03"から始まる緩徐パートが好きで、切なくて、たまらない。
この演奏は讀賣交響楽団による。
しかし私の思うナンバー1バージョンは、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の
ものである。
https://www.youtube.com/watch?v=Yg7p-W2-v30
このポーランド人演奏家たちの<歌心>は何だろう。
日本人作曲家の音世界を東欧人演奏家が一番リリカルに再生する。
音楽に国境はないのは分かっている。
また、いくら芥川さんが日本人でもヨーロッパ音楽の形式に則っているのも。
だからポーランド人が日本人作曲の弦楽協奏曲を最もすばらしく演奏しても
不思議はないだろう。
それでも、私は芥川さんが暮らした調布市入間町や隣の成城4丁目を徘徊し、
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団のこの演奏を聴いていると、
野川と入間町・成城の木立のたたずまいが、そこを吹く風が、光彩が、陰翳が、湿度が、
<完全に>表現されている、と思える。
東京とワルシャワには共通点がある。
戦争で街が灰燼に帰し、瓦礫の山となったことだ。
国破れて山河あり
芥川さんも、楽団のコンサートマスターも、同じ想いを分かち合ったはずだ。
興味がない。
いや、熱狂している人がいらっしゃっても批判などする気は毛頭ない。
私だって過去には熱狂したもの。
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長崎原爆忌に長崎市がイスラエルを招待しなかったことで、アメリカ、イギリスなどの
いわゆる西側の大国(NATOの主要加盟国)が欠席とか。
これらの国の人たちは、<善い戦争はある>と思っているんだろう。
長崎の戦没者全員の御霊がきっと、来てもらわなくてよかばい、とあの世で言って
おられるに違いない。
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芥川也寸志さんの「Tryptique」のことを再三書いてきたが、
とうとうYouTubeで芥川さんご自身が指揮棒を振られているビデオを発見。
https://www.youtube.com/watch?v=kSPtIZ6Tmlk&list=LL&index=31
38'21"から始まる。
「Allegro」の、芥川さんの思ったテンポがとうとう分かった。
さまざまな楽団がさまざまな「allegro」解釈をしていたのでね。
この頃はIII章の50'03"から始まる緩徐パートが好きで、切なくて、たまらない。
この演奏は讀賣交響楽団による。
しかし私の思うナンバー1バージョンは、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の
ものである。
https://www.youtube.com/watch?v=Yg7p-W2-v30
このポーランド人演奏家たちの<歌心>は何だろう。
日本人作曲家の音世界を東欧人演奏家が一番リリカルに再生する。
音楽に国境はないのは分かっている。
また、いくら芥川さんが日本人でもヨーロッパ音楽の形式に則っているのも。
だからポーランド人が日本人作曲の弦楽協奏曲を最もすばらしく演奏しても
不思議はないだろう。
それでも、私は芥川さんが暮らした調布市入間町や隣の成城4丁目を徘徊し、
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団のこの演奏を聴いていると、
野川と入間町・成城の木立のたたずまいが、そこを吹く風が、光彩が、陰翳が、湿度が、
<完全に>表現されている、と思える。
東京とワルシャワには共通点がある。
戦争で街が灰燼に帰し、瓦礫の山となったことだ。
国破れて山河あり
芥川さんも、楽団のコンサートマスターも、同じ想いを分かち合ったはずだ。
2024-08-08 08:48
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